小アジア古代キリスト教の再興を目指す

新十四日派とは



■古くて新しいキリスト教
新十四日派とは、その教えで一般の教会よりも古く、今日では知られていないために「古くて新しいキリスト教」と言えます。
ほとんどの教会が、ほぼ例外ないほどにローマ国教化以後の教えを基礎としている一方で、当派は使徒の教えを継承していた第二世紀頃のキリスト教を基礎とします。その当時の原始キリスト教は、今日の諸教会とは教理の基礎から大きく異なっています。これは「失われていた使徒的キリスト教」と言えるものです。


■古代の十四日派
第二世紀のキリスト教は、トルコ西部地域が非常に活発であり、人口に占める弟子の割合もほかの地域より目立って高かったとされています。
その原因には、エルサレムが西暦70年にローマ軍によってまったく破壊されて後、残った十二使徒のヨハネやフィリポがこの地域に移住して当地で指導を続けたことにあります。この時期には使徒ペテロやパウロも殉教して世を去っていました。
特に使徒ヨハネは、福音書を含む五つの文書を当地で書きましたが、それらは今日見る通り新約聖書に含まれています。
聖書の最後を締め括る「ヨハネ黙示録」の最初の三章に記されている通り、ヨハネの活躍の場はトルコ西部の「小アジア」と呼ばれた地域であり、その地の弟子たちは黙示録の擁護者でもあり、他の地域の弟子たちの反対から守って今日の聖書に黙示録を含める成果を残しています。


■「十四日」の意味
第二世紀頃の小アジアの弟子たちは「十四日派」と呼ばれていました。
その理由は、『主の晩餐』というキリストが唯一命じた定期儀礼をユダヤの暦の1月14日に守っていたからです。
パンと葡萄酒によるこの晩餐の儀式を、当時のキリスト教徒の多くでその日を過ぎた日曜に行う事が流行していました。今日ではキリストの『死を記念する』この儀礼は諸教会によって「復活祭」に入れ替えられています。その原因は、当時のユダヤ教徒がキリスト教徒を弾圧して、ローマ帝国のキリスト教迫害に協力していたため、これら二つの宗教の間に強い反目があり、キリスト教徒はユダヤ教徒の『過ぎ越し』という祭りとほぼ同じ日にキリストの『主の晩餐』の儀式を行うことを嫌ったことが挙げられます。しかし、この二つは非常に深く関連するものです。


■諸教会の基礎教理
キリスト教徒はユダヤ教からの教えを次第に軽視するようになり、旧約聖書と新約聖書との間の深いつながりがなおざりにされる風潮の中で、キリスト教は「ヘレニズム」と呼ばれるギリシア的文化の流行からの強い影響を受け始めます。そのため、キリスト教は神の姿や人の死後についてユダヤ伝来の見方から離れ、当時の諸国民の宗教が混じり変化してゆきました。
その結果、第四世紀末にローマ帝国の国教に採用されたときのキリスト教は、ユダヤ教からのつながりのない教理が公認され、それが正統(カトリック)の地位を得るに至りました。この基本教理は「ニカイア信条」と呼ばれ、カトリック、プロテスタント、東方正教会を問わず、今日の大半の教会の教えの基礎となっています。


■旧新の聖書に一貫する教え
イエス・キリスト自身はそれ以上ないほど純粋なユダヤ教徒であり、その生き方を通して旧約聖書の預言者モーセの教えを完成させ、聖書の教えの次元を新たにする基礎を据えました。
そのため「キリスト教」とは、使徒たちを始めとするキリストの後の時代に初めて知らされた新たな教えですが、その内容は創世記以来の一貫したもので、その中でこそ理解できるものです。
ですから、イエス・キリストは旧約聖書の教えを背負って、そのうえで弟子たちに新たな教えを後に授けたのであり、旧約聖書と新約聖書とは意義深いつながりを持っていますので、キリスト教は双方の聖書から理解されなくてはなりません。


■ユダヤを離れたキリスト教
使徒たちはみなユダヤ人であり、ユダヤに伝えられてきた旧約の教えを基礎としてきたので、彼らの教えは諸国民の宗教の混じるものではありませんでした。
しかし、キリストの世代の弟子たちが世を去るにつれ、キリスト教の担い手はユダヤ人から主にギリシア語を話す諸国民に移ってゆきました。
その原因は、ユダヤ人にはモーセの教えに留まらせようとするユダヤ教の非常に強い圧力が加えられ続けたので、キリスト教に帰依することが非常に難しくなっていたからです。そのためキリスト教徒とユダヤ教徒とは対立を深めることになり、キリスト教側は旧約聖書にない教えを取り入れる誘因がありました。


■宗教の常識を考え直す
元からのキリスト教に戻るには「ニカイア信条」などの諸国民からの影響を取り除き、また旧約聖書本来の教えを知る必要があります。
しかし、これはユダヤ教をそのまま学ぶということではありません。なぜなら、キリストは当時のユダヤ教を痛烈に批判していたからです。つまり、今日のキリスト教会が本来の使徒の教えから離れているように、キリストの当時のユダヤ教も本来の教えから大きく外れていました。
そこでキリスト教の回復を目指すなら、今日のキリスト教からもユダヤ教からもその不純なところが何かを知り、それを除く必要があります。


■原初の教えを現代に
キリストの使徒たち、また初代の弟子たちが教えたのは、純粋な旧約聖書の教えを基礎とし、諸国民の宗教が混じる以前のキリスト教であったと言えます。
これを追及するのがこの「新十四日派」であり、「ニカイア信条」やユダヤ教の言い伝えの影響を取り除き、旧新の聖書を神からの書として中心に据え、その周囲を取り巻く歴史資料や人間自身の実態に照らして、使徒の教えを残す原始キリスト教十四日派を今日に生き返らせることを目標とします。
さらには聖書全巻が焦点を合わせる『終わりの日』というこの世の終局となる将来を探ってゆきます。この終末理解はあらゆる人にとって特に意味あるものとなるでしょう。


■新十四日運動
以上の趣旨に賛同いただける方々には、当派への所属やSNSへの参加の有無に関わらず、行えるところに応じて運動に参加できます。
一つには、インターネットを活用するなどで、当派の理解を広める発信を行うことでは、URLを知らせるだけでも効果があります。加えて、当派の主張についてどのような感想であってもそれを伝えることはさらに意義深いでしょう。
また、教理の概要を把握するために当派の書籍を購読いただくことや、少額でも寄付することで当派とこの運動をサポートしてゆくこともできます。
教理についての質問もメールで問い合わせできます。それも運動の一環を構成することにつながるでしょう。





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2024年4月 21日 日曜晩
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